婚活

婚活をテーマにしたドラマが出来たり、至る所の婚活サイトが賑わっている。
婚活ってどんなもんだろうという興味が凄くわいて、婚活に対する期待感半分、実際婚活って何なんだろうという疑問半分で某サイトに登録してみた。その感想を書いてみることにする。

婚活は就活と似ている、いや同じ。

就職希望者からすると、自分の理想とする良い企業(年収やネームバリューや業務内容などなど)に入りたいと思う。企業は自社の求める職能を持った人材を求め、そのマッチングが就職情報サイト上で行われる。
婚活をやってみてまさにそれと同じだなと思った。
就職情報サイトに登録した人なら解ると思うのだけど、手順として以下のような感じ。

  1. 就職情報サイトに自らの履歴を登録する
  2. 企業担当者が興味を持ちそうなプロフィールを書く
  3. 興味のある企業の募集に登録する
  4. 企業からの連絡が来る
  5. 面接とか採用試験をする
  6. 採用・不採用が決定する

最初の4段階まではネット上で行う。だからどれだけ相手が興味を持つようなプロフィールでアピールが出来るかがポイントになる。ここでアピールが出来なければ箸にもかからないのだから。
しかし、あまりプロフィールで実態と違う事を書いてしまうとこれはまずい。最終的に面接でボロが出て採用されないこともしばしば。
これを婚活サイトに置き換えると

  1. 婚活サイトに自らの履歴を登録する
  2. 異性が興味を持ちそうなプロフィールを書く(実は写真も重要)
  3. 興味のある異性に申し込みする
  4. 異性からの連絡が来る
  5. デートをする
  6. 交際が決定する

4段階までは就職情報サイトと同じ。違うのは企業と就職活動者という2者の関係が、どちらも結婚活動者であり双方の理想とする異性を探しているというところだろうか。

結局なんだかんだ言っても最初はで判断

最初適当に寝ぼけ顔の写真をアップしてみた。誰も申し込みしてもらえない。まあ当たり前だけど。その後ちゃんとデジタルカメラを使ってピントの合った写真をアップしてみたら申し込みが急激に増えた。
プロフィールは最初から1000文字制限の所を800文字とかいう長いプロフィールを書いたのだけど、そこに興味を持って申し込みする人なんていない。
つまり結局は顔で選んだあとプロフィールを読み、その人なりにマッチングするかを判断して申し込みをするという流れなのかなと。
これってウェブサイト制作におけるランディングページの最適化と似ているよね(まて
結局ビジュアルとか視覚的要素をファーストビューに置き、ニーズの高いキーワードを使ったコピーワークによって申し込み成約率アップができますよと。コンバージョンレートを高められますよってことで(死

女性の最もプライオリティの高い判断ポイントは年収らしい

得てして婚活サイト上では、同性のプロフィールは検索することが出来ない。同性がどんなプロフィールを書いているのか凄く気になっていたので、実際にお会いした女性から聞いた話によると、顔はそれほどでもなくても年収が1,000万とか書いてある男性への応募は私の応募よりも凄いことになっているらしい。
つまり女性の判断材料は、年収≧顔>プロフィールという順番となる。極端な事を言ってしまえば婚活サイト上で女性に気に入られるためには、現在のキャリアが最も重要となり採用不採用の判断基準ということになる。

婚活サイトで採用になったからといって、つきあえるかどうかは別

婚活サイトでめでたく採用になったとしても本当の勝負は会ってから。
ここが普通の恋愛と大違いなのだけど、普通の恋愛の場合は、最初からリアルなコミュニケーションを通してプロフィール以外の相手の考え方や行動が解る。しかし婚活の場合は、相手のプロフィールと実際会ったときのギャップが必ずある。サイト上で交際しましょうといっても肝心の気持ちのマッチングまでは行われていない。僕の場合、写真をすり替えて顔で最初に判断される婚活サイトの実態がよく解った時点で萎えてしまった。はなからギャップがあるのだということは解っていたし、「所詮はバーチャルな恋愛ごっこ」以上の何者でもないと思った。

結論

すでに退会しているし、今後は入会することも無いと思う。
異性に良い印象を与えるにはどうすればいいのか、自分のこれまでのキャリアやプロフィールを見直しながら今の自分の姿・ポジショニングを客観的に見つめる事が出来るという面においては婚活サイトも悪くはないかなと思った。
この手のサイトのターゲットって、普段の生活は仕事がメインになっている30歳過ぎの男女。周りの友人がどんどん結婚していく中で焦りを感じてはいるものの全然出会いのチャンスが見あたらないと感じている男女だと思う。
でもですね。自分のキャリアやプロフィールに適った相手の探し方が果たして良いのか。顔と年収だけで判断して仮に結婚にたどり着いたとして、それがどこまで幸せなのか。
今日もどこかでサイト上でカップルが誕生しているのがどうも気持ちが悪い。市場ニーズがあるとは言え、この手の事業って何か日本のおかしな社会構造を助長しているような気がしてならない。